2012年3月18日日曜日

PyConに行ってきた

Pythonの年次カンファレンス、PyCon US 2012にPython歴3日で参加してきた。PyConの参加者は2300人程度となかなか大規模なことに驚きながらも、色々と目新しい情報に触れつつ、いつもとは違うコミュニティの文化圏を楽しんできた。




PyCon US 2012に参加してきた。PyConはアメリカで開催される(と書けるのは来年までか?)Pythonの年次カンファレンス。今年はSanta ClaraのConvention Centerに2300人程の参加者が集まった。正直なところ、RubyConfくらいの気分(RubyConfの参加者は600人くらい)でいたので、この規模には驚いた。

今回の目的はRubyの文化とPythonの文化の比較。比較と言っても別に優劣を付けるとかではなくて、RubyとPythonは同じようなもの(GuidoもKeynoteでそう言ってた)なのに、そこに集まってる人が違い、考え方や方向性も違ったりするので、何が同じで何が違うのか、それを肌で感じてみたかったということ。
そして、実際に行ってみたらやっぱり文化が違いましたよ、ということ。正直、このへんは肌感覚的なところがあるので、あまりうまく言語化できる気がしないのだけど、後で役に立つはずなのでなんとか頑張って書いてみる。


[同じこと]
違うことの前にとりあえず同じこと。
これはすごく当たり前なんだけど、やっぱり何処に行ってもみんな自分達の言語大好き。そしてHack大好き。
なのでこういうカンファレンスに行くとすごく刺激になって楽しい。


[違うこと]
文化!って一言で終わらせたいくらい文化が違う。

PythonはTutorial的なセッションへの参加が多かったからかもしれないけど、どちらかというと説明的な話し方が多かった印象。これはこんなことができますとか、こんな使い方がありますとか。Pythonの哲学の一つ"There should be one―and preferably only one―obvious way to do it"にも通じるところがあると思うのだけど、"色々やった結果、これがいい形なので、みんなでこうやっていこう"という情報を伝え合ってるような、そんな感じ。難しい・・・うまく言えないが、そんな感じ。
そして、GuidoのKeynote聞いて、淡々と説明を積み重ねるその姿を見て、自分としてはなんとなく"あぁ、なるほど。Pythonはこの人から生まれたからこうなったんだなぁ"と妙に納得した。

Rubyはどちらかというと、"俺さ、こんなの作ったぜ。ほら、クールだろ"みたいな印象。話し方が一人称で、それに共感した人達が集まって集団を構成しているような印象。Pythonのそれとは、ベクトルがちょっと違う感じ。去年(かな?)のRailsConfでのDHHのプレゼンとか、RubyConfでのGitHubのプレゼンの印象が強いからかもしれないけど。こちらもやっぱり、Rubyの"楽しい"という価値観に沿った文化が形成されているということなんだろうなぁと思う。

ただ、案外Pythonって"やり方は一つ"という割には縛りが少なくて、皆のコンセンサスである一点に収束させてる感じなのに対して、"多様性は善"なRuby界隈の方が実は制約事項的なものが強い感じなのは、なんとなく不思議な気もするし、むしろ当然な気もして面白い。

まぁ、どっちがどうってのは結構相対論だし、全部が全部そうだというわけでもないし、人によっては感じ方が全然違うとは思うのだけど、とりあえず自分が感じたのはそんなところ。
ま、違うよってことが分かればまずはそれでいい。


[学んだこと]
Python学んで3日で参加したせいで、色々分からないことがたくさんあった。簡単なことから難しいことまで。でも、それが何でそうなっているのか?ということをキチンと理解すると、ものすごく納得することができる。これ、とても大事。
そして、Pythonを学んだことで、Rubyをまた見直す機会にもなったし、何より自分自身の価値観が色々と変化したので、それがとてもよかったと思ってる。


[色々みっけもの]
PyConで見かけた色々なもの
  • Paul Graham : いや、ものじゃないけど初めて生でみた。さすがに話面白かった。
  • BPython:コマンドラインでここまでやるか?ってくらいすごい。rewind超便利。
  • web2py:所謂Webフレームワークだけど、multi-tenant前提なのと、最初から付いてるWebの管理画面が結構よく出来てる印象
  • Kinect : ライブラリの名前とかは忘れたけど、Pythonでも開発できる。他にもロボットの制御とか、そっち系でも使われてるっぽい。NAO robot可愛かった。
[おまけ] PyConの写真はこちら

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